奥久慈日記

わたしの住んでいる奥久慈ハウス物語



天音

奥久慈日記13

 


【ブ、ブタがいる〜】
仕事から奥久慈ハウスに戻ったある夜のこと‥‥‥。 玄関に向かう階段まで来ると(奥久慈ハウスの玄関は二階にあります。)、部屋の中から5才の息子の大きな悲鳴が!!。buta.jpg(12265 byte)「おかあさん!ブタがいる〜!!」何事かと、急いで階段を駆け上って部屋に入ると、中は真っ暗! 「早く来てー、おかあさん怖いヨー!」と息子の声だけが‥‥。 電灯をつけると、そこには目を真っ赤にし恐怖に硬直して動けなくなってしまった息子がベランダを指差して立ちすくんでいました。 “ドロボー?” ブタなど2階のこのベランダにいるはずもなく、 わたしは急に不安でドキドキしてしまいました。 思わず、 近くにあった柄の長いモップを手にとり、 おそるおそるベランダを覗いてみると、 そこにはブタなど見当たらず‥‥、 と思ったら物陰から急に黒いカタマリが飛び出してきて、闇に消えました。 「ねこ?」 「なあんだ‥‥」と、 少しホッとして、 「にゃー」とか「ワンワン」とか声をかけてみました。hakubishin.jpg(6930 byte) そしたら、 急にまた黒い影が動いたかと思うと、 “タンッ”とベランダの手すりに飛び乗り、 怪しく光る目がこちらを睨みました。 その姿は暗くてよくわかりません。 「ほら、おかあさん、ブタだよ‥‥」 息子は小さく震えながらわたしに訴えました。 よ〜く目を懲らして見てみると、 猫よりは全然大きいのでは‥‥、 なんだかしっぽもモコモコ大きくて長いような‥‥  っと思っているうちにその黒いカタマリはベランダの柱をかけ上り屋根へと逃げていきました。 その身軽さから察すると、 イタチかタヌキ? とキツネにつままれた(?)ような感じでした。 まだ泣きじゃくる息子に動物図鑑を見せて、 ブタの絵を指差し「コレ?」と聞くと、 “違う”というのでタヌキやイタチの絵を見せても違うというのです。 「鼻がね、白くてブタなんだよ〜」と、 眠るまで怖がっていました。  翌日、近所の人に尋ねてみると、「それはハクビシンだよ」「鼻んとこが白くてブタ見てえだから」 と教えてくださいました。後々に、 この辺りではハクビシンが屋根裏とかに住みついたりすることもあることを知りました。 hakubishin2.jpg(13334 byte)どうりでうちのプチトマト、 朝になると皮と種だけを“ペー”して食い散らかしてあったことがしょっちゅう‥‥。どんな贅沢な生き物が食べているんだろうと思っていたら、どうやらこのハクビシンちゃんだったようです。 この辺りでは日常のことかもしれませんが、 うちの怪獣くんにはショックだったようで、 いつもの元気な怪獣ではなくなり、しばらくの間あちこちで 「うちにブタがいたんだョ〜」と言ってまわっていました。 きっと大人になったときの良い思い出になることでしょう。 【紅葉一色芋煮会】 奥久慈は紅葉真っ只中‥‥。tonbi.jpg(11376 byte) 広く澄みきった青空に、赤や黄色が鮮やかに映えわたり、 トンビたちが愛を育む季節がやってきました。 天高く、群れながらクルリと輪を描く姿は、さながらカイト(洋凧)の様を思わせます。先日、毎年この時期に行われる“芋煮会”という地域のお祭りに出かけました。 会場に向かうのは、 いつも怪獣くんと遊ぶ公園に向かう道を通ります。するとうちの怪獣くんが 「おかあさん! いつものところに大きなお鍋がないよ!」nabe.jpg(13457 byte) と言うのです。 そうなのです、 観光用だと思っていた国道沿いにある直径2,3メートル(見上げた大きさなので実際にはわかりませんが)もあろうかと思われるような大きな鉄鍋が、いつものところにないのです。 なんとクレーン車で運ばれ、 芋煮会の大切な主役になっていたのです。 それはそれは大きなお鍋で、大量の芋煮(豚汁のようなもの)が湯気をたてているのです。 メインの里芋ゴロゴロ、 舞茸どっさり、 手作りこんにゃく、 ごぼうのササガキ、 たっぷり豚肉、 それにそれに、 お葱ににんじん、 その他野菜がどっさりの味噌煮仕立て。 もうふるさとのおふくろの味がたっぷり! 2、3人の方が一生懸命その鍋をかき回していました。 この大量の具材に手をかけ、 来場した大勢の人たちに配るにいたるまでを想像するだけで、 本当に多くの地元の人たちの思いやりがねければできないこと、 そしてその温かさが心に沁みました。 200円のチケット1枚であったかくておいしい芋煮が食べられて、 三角スピードくじもひける‥‥。nabe2.jpg(12657 byte) うちの怪獣くんと大はしゃぎ。そしたらなんと、 怪獣くんはラッキーなことにカラーネオン付のクリスマスツリーを引き当ててしまいました。 おかげさまで一足早いクリスマス気分を味あわさせていただいております。そのほかの景品の中には、自転車、ホットカーペットなどもありました。 近所の農家のお母さんたちによる“手作りおこわ”や“お饅頭”、“梅干”、職人の実演する“手打ちソバ”の技のお披露めなど、 地域の大勢のかたで賑わっていました。 tree.jpg(14645 byte)そのほか、 歌手の方が来場して唄い、 お笑い芸人が芸を披露するイベントなどもあり大盛りあがり!にぎやかなお祭り会場をすこし外れると、清流久慈川が流れています。 紅葉に映える久慈川は清らかで美しく、 本当に澄んでいます。 川魚の稚魚や鮎、 イクラをたっぷり抱えた鮭ものぼってくる川なのです。 都心から2時間と少しでこんなにも美しくおいしいところがあるものかと、 奥久慈ハウスに越してきて一年過ぎた今でも感動の連続なのです。 この土地の人々の温かさや美しい自然に触れるたびに、 おとぎの世界に迷い込んだようななんともいえない不思議な感覚になるのはわたしだけでしょうか? http://www.farm-grandma.comにも、 そんな美しい奥久慈のスナップ写真を随時アップロードしています。     

© 2006 Farm Grandma Group